基本的には同じ範疇のものを指すといってもよいのですが、タンニンとは元来皮鞣(カワナメシ)に使われた植物抽出物の総称であり、収斂性という機能に着目した呼称といえます。また、ポリフェノールというのは、これらの物質の分子構造が多くの(=ポリ)水酸基即ちフェノール基を持つことからポリフェノールと呼ばれたもので、構造に着目した呼称といえます。一方、これらの何れもが高重合物でその構造が未詳であるのに対し、カテキンというと、フラバノール骨格を分子内に持ち構造が明確な数種の化合物を指すのが普通です。もちろんカテキンも収斂性と多数の水酸基を持ちますが、概念的には茶タンニンと茶ポリフェノールという大きな集合に、茶カテキンという小さな集合が包含されるともいえます。 |
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